協会が開催している検定試験


【職場のメンタルヘルス対策】


ストレスチェック検定


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一般財団法人 全日本情報学習振興協会

ストレスチェック検定 のサンプル問題

ストレスチェック検定 のサンプル問題について

本検定試験は、試験時間が45分で、2択問題が20問程度、4択問題が20問程度で合計40問が出題される予定です。ストレスチェック制度は、きちんと学習すれば誰でも理解できる内容であり、概して易しい設問が多く、平均合格率は70%~80%程度を予想しています。

多くの方々の受験をお待ちしています。


【2019年5月24日UP】問題21~問題40を追加で公開しました。

■以下はストレスチェックに関する問題である。正しい場合にはアを、誤っている場合にはイを選択してください。
問題1:ストレスチェック制度の基本となる条文は、労働安全衛生法で定められている。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題2:事業者は、ストレスチェックの受検の業務命令を出すことによって、労働者にストレスチェックの受検を義務付けることができる。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題3:ストレスチェック調査票は、心身のストレス反応に関する項目、ストレス要因に関する項目及び周囲のサポートに関する項目で構成されている。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題4:派遣社員のストレスチェックについては、ストレスになる要因等が派遣先の作業環境に影響されやすいことから派遣先の事業主に実施義務を課している。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題5:事業者は、ストレスチェックの実施前、又は実施時に労働者からストレスチェック結果の事業者への提供に関する同意を取得してはならない。
ア. 正しい         イ. 誤っている

解答

問題1:正しい。ストレスチェック制度の基本となる条文は、労働安全衛生法で定められている(労働安全衛生法66条の10)。
問題2:誤 り。事業者は、就業規則にストレスチェックの受検義務を定め、又はストレスチェックの受検の業務命令を出すことによって、労働者にストレスチェックの受検を義務付けることができない。
問題3:正しい。事業者は、常時使用する労働者に対し、一年以内ごとに一回、定期に、次に掲げる事項について、心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)を行わなければならない(労働安全規則52条9)。
① 職場における当該労働者の心理的な負担の原因に関する項目
② 当該労働者の心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目
③ 職場における他の労働者による当該労働者への支援に関する項目
問題4:誤 り。派遣元事業者と派遣先事業者の役割派遣労働者に対するストレスチェック及び面接指導については、法第66条の10第1項から第6項までの規定に基づき、派遣元事業者がこれらを実施することとされている。
一方、努力義務となっている集団ごとの集計・分析については、職場単位で実施することが重要であることから、派遣先事業者においては、派遣先事業場における派遣労働者も含めた一定規模の集団ごとにストレスチェック結果を集計・分析するとともに、その結果に基づく措置を実施することが望ましい(H27.5.1 基発0501第7号)。
問題5:正しい。事業者は、ストレスチェックの実施前、又は実施時に労働者からストレスチェック結果の事業者への提供に関する同意を取得してはならない(H27.5.1 基発0501第7号)。

問題6.
ストレスチェック制度に関する【問題文A】から【問題文C】の内容として正しいものを、以下のアからエまでのうち1つ選びなさい。
【問題文A】ストレスチェック制度は、メンタルヘルス不調者の増加とこれによる企業の実務対応が重要な課題となったこと、仕事による強いストレスが原因で精神障害を発病し、労災認定される労働者が増加傾向にあることから創設されたものである。
【問題文B】ストレスチェック制度は、メンタルヘルス不調者をいち早く発見することを主な目的とした制度である。
【問題文C】厚生労働省の報道発表資料によれば、平成29 年6月末までに、ストレスチェック制度の実施が義務付けられた事業場のうち、所轄の労働基準監督署に実施報告書の提出があった事業場は約83%である。
ア.Aのみ誤っている。
イ.Bのみ誤っている。
ウ.Cのみ誤っている。
エ.すべて正しい。

解答:イ

A.正しい。ストレスチェック制度は、メンタルヘルス不調者の増加とこれによる企業の実務対応が重要な課題となったこと、仕事による強いストレスが原因で精神障害を発病し、労災認定される労働者が増加傾向にあることから創設されたものである(厚生労働省「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」)。
B.誤 り。「メンタルヘルス不調者をいち早く発見することを主な目的とした」が誤りで、正しくは「労働者のメンタルヘルス不調の未然防止を主な目的とした」である(厚生労働省「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」)。
C.正しい。
 厚生労働省労働衛生課調べ(平成29 年7月)

以上により、問題文Bは誤りで、A、Cは正しい。従って、正解はイとなる。

問題7.
労働安全衛生法におけるストレスチェックに関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア. 常時50人以上の労働者を使用する事業者は、労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期にストレスチェックを行わなければならない。
イ. 検査の実施者には、医師と保健師以外に、検査を行うために必要な知識についての研修で厚生労働大臣が定めるものを修了した看護師、精神保健福祉士も含まれる。
ウ. 労働安全衛生法は、ストレスチェックの検査結果はストレスチェックの実施事務従事者から検査を受けた労働者に通知しなければならないと規定している。
エ. 事業者は、所定の要件に該当する労働者が、医師による面接指導を希望する旨を申し出たときは、当該申出をした労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導を行わなければならない。

解答:ウ

ア.正しい。常時50人以上の労働者を使用する事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない(労働安全衛生法66条の10第1項、法附則4条、労働安全衛生法施行令5条)。
イ. 正しい。医師と保健師以外に、検査を行うために必要な知識についての研修で厚生労働大臣が定めるものを修了した看護師、精神保健福祉士(労働安全衛生規則52条の10第1項3号)
ウ. 誤 り。事業者は、前項〔注:労衛法66条の10第1項〕の規定により行う検査を受けた労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該検査を行った医師等から当該検査の結果が通知されるようにしなければならない。この場合において、当該医師等は、あらかじめ当該検査を受けた労働者の同意を得ないで、当該労働者の検査の結果を事業者に提供してはならない。(労働安全衛生法66条の10第2項、則52条の12)
エ. 正しい。事業者は、ストレスチェック結果の通知を受けた労働者であって、心理的な負担の程度が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める要件に該当するものが医師による面接指導を受けることを希望する旨を申し出たときは、当該申出をした労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導を行わなければならない(労働安全衛生法66条の10第3項)。

問題8.
ストレスチェック制度に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア. ストレスチェック制度に基づく取組みの1つとして、事業者による、法、規則及びストレスチェック指針に基づく、ストレスチェック制度に関する基本方針の表明がある。
イ. 事業者は実務担当者(ストレスチェック制度担当者)を指名するが、実務担当者は、ストレスチェック結果等の個人情報を取り扱わないため、人事課長など人事権を持つ者を指名することもできる。
ウ. ストレスチェックとして行う調査票に、「性格検査」「希死念慮」「うつ病検査」等を含めることは適当である。
エ. 一定の要件を満たせば、アルバイト勤務の人もストレスチェックの対象者になる。

解答:ウ

ア.正しい。ストレスチェック制度に基づく取組みの1つとして、事業者による、法、規則及びストレスチェック指針に基づく、ストレスチェック制度に関する基本方針の表明がある(厚生労働省『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル』P.8)。
イ. 正しい。事業者は実務担当者(ストレスチェック制度担当者)を指名する。実務担当者は、ストレスチェック結果等の個人情報を取り扱わないため、実施事務従事者と異なり、人事課長など人事権を持つ者を指名することもできる(厚生労働省『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル』P.24)。
ウ. 誤 り。ストレスチェックは「性格検査」や「適性検査」を目的とするものではないことから、労働安全衛生法に基づくストレスチェックと銘打って、「性格検査」や「適性検査」そのものを実施することは不適当である(厚生労働省『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル』P.36)。
エ. 正しい。 ストレスチェックの対象者となる「常時使用する労働者」とは、次のいずれの要件をも満たす者をいう(一般定期健康診断の対象者と同様)。

① 期間の定めのない労働契約により使用される者(期間の定めのある労働契約により使用される者であって、当該契約の契約期間が1年以上である者並びに契約更新により1年以上使用されることが予定されている者及び1年以上引き続き使用されている者を含む。)であること。

② その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。

(厚生労働省『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル』P.30)。

問題9.
ストレスチェックに関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア. 労働者に対し受検を勧奨するためであっても、事業者は、労働者個々がストレスチェックを受けたか否かを把握することは禁止されている。
イ. ストレスチェック結果の通知内容として、個人のストレスチェック結果、セルフケアのためのアドバイスなどが挙げられる。
ウ. 労働者の同意により、実施者から事業者に提供されたストレスチェック結果の記録は、事業者が5年間保存しなければならない。
エ. 事業者は、実施者に、ストレスチェック結果を集団ごとに集計・分析させ、必要に応じて、当該集団の労働者の実情を考慮して、当該集団の労働者の心理的な負担を軽減するための適切な措置を講じるよう努めなければならない。

解答:ア

ア.誤 り。事業者による個々の労働者の受検の有無の把握と受検勧奨については、受検しない労働者に対する不利益取扱いが行われないことを確保した上で、実施することが可能である(厚生労働省『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル』P.47)。
イ. 正しい。 実施者から労働者に対し、次の事項を通知する。このうち、①のⅰ~ⅲについては、必ず通知しなければならないものであり、②及び③は通知することが望ましいものである。なお、その他でも、必要に応じて面接指導の申出窓口以外の相談可能な窓口に関する情報提供などの事項についても通知するとよいとされる(厚生労働省『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル』P.50,51)。

① 個人のストレスチェック結果
ⅰ 個人のストレスプロフィール
ⅱ ストレスの程度(高ストレスに該当するかどうかを示した評価結果)
ⅲ 面接指導の対象者か否かの判定結果

② セルフケアのためのアドバイス

③ 事業者への面接指導の申出方法(申出窓口)

ウ. 正しい。労働者の同意により、実施者から事業者に提供された結果の記録は、事業者が5年間保存しなければならない(厚生労働省『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル』P.63)。
エ. 正しい。事業者は、規則第 52 条の 14 の規定に基づき、実施者に、ストレスチェック結果を一定規模の集団ごとに集計・分析させ、その結果を勘案し、必要に応じて、当該集団の労働者の実情を考慮して、当該集団の労働者の心理的な負担を軽減するための適切な措置を講じるよう努めなければならない(厚生労働省『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル』P.83)。

問題10.
ストレスチェックにおける面接指導に関する次の文章中の(  )に入る最も適切な語句の組合せを、以下のアからエまでのうち1つ選びなさい。

ストレスチェックにおける面接指導は、ストレスチェックの結果、( a )として選定され、面接指導を受ける必要があると( b )が認めた労働者に対して、医師が面接を行い、ストレスその他の心身及び勤務の状況等を確認することにより、当該労働者のメンタルヘルス不調のリスクを評価し、本人に指導を行うとともに、必要に応じて、( c )による適切な措置につなげるためのものである。

ア. a.高ストレス者以外b.事業者c.実施者
イ. a.高ストレス者b.実施者c.事業者
ウ. a.高ストレス者以外b.実施者c.事業者
エ. a.高ストレス者b.事業者c.実施者

解答:イ

 面接指導は、ストレスチェックの結果、高ストレス者として選定され、面接指導を受ける必要があると実施者が認めた労働者に対して、医師が面接を行い、ストレスその他の心身及び勤務の状況等を確認することにより、当該労働者のメンタルヘルス不調のリスクを評価し、本人に指導を行うとともに、必要に応じて、事業者による適切な措置につなげるためのものである。

(厚生労働省『心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針』P.2)


【2018年6月6日UP】問題11~問題20を追加で公開しました。

■以下はストレスチェックに関する問題である。正しい場合にはアを、誤っている場合にはイを選択してください。
問題11:ストレスチェックの対象者には、パートタイム社員は含まれない。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題12:ストレスチェックは、PC、社内イントラネットなどの情報通信機器を用いて実施してもよい。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題13:ストレスチェックの実施者は、ストレスチェックを受けた労働者のリスト等労働者の受検の有無の情報を事業者に提供することについて、労働者の同意を得る必要がある。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題14:一般定期健康診断の自他覚症状の有無の検査(いわゆる医師による「問診」)をもって ストレスチェックに替えることはできない。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題15:ストレスチェックの実施義務がある事業者は、1 年に1 回、ストレスチェックの検査結果等報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
ア. 正しい         イ. 誤っている

解答

問題11:誤 り。衛生管理者や産業医の選任義務と同様、常時 50人以上の労働者を使用する事業場には、ストレスチェック制度の実施義務がある。この場合の「労働者」には、労働契約期間が1年以上であり、通常労働者の所定労働時間の3/4以上のパートタイム労働者も含まれる。
問題12:正しい。ストレスチェックの回答方法は、調査票の用紙を配布し、記入させる方法と、社内のイントラネットなどICTを利用して回答を入力させる方法とがある。イントラネットなどICTを利用する場合、個人情報の保護、改ざんの防止、実施者以外の者が閲覧できないような制限等に留意する必要がある。
問題13:誤 り。ストレスチェックの実施者は、受検者の同意なくストレスチェック結果を事業者へ提供することは禁止されているが、ストレスチェックを受けた労働者のリスト等労働者の受検の有無の情報を事業者に提供するに当たって、労働者の同意を得る必要はないものとされている。
問題14:正しい。一般定期健康診断の自他覚症状の有無の検査(いわゆる医師による「問診」)を行ったことをもって、ストレスチェックに替えることはできない。また、労働安全衛生法第66 条1項において、ストレスチェックは健康診断から除くこととされたため、健康診断の問診の中で法に基づくストレスチェックをそのまま実施することもできない。
問題15:正しい。ストレスチェックの実施報告の義務は、労働安全衛生規則で次のように定められている。
「第52条の21 常時五十人以上の労働者を使用する事業者は、一年以内ごとに一回、定期に、心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。」

■次の問いに対応するものを、各選択肢(ア~エ)から1つ選びなさい。

問題16.
ストレスチェック実施前の衛生委員会等における調査審議に関する以下のアからエまでの記述のうち、適切ではないものを1つ選びなさい。
ア. 心の健康に関する情報は機微な情報であることに留意し、実施方法から記録の保存に至るまでストレスチェック制度における労働者の個人情報が適切に保護されるような体制の構築が必要である。
イ. 個人のストレスチェック結果の事業者への提供に当たっての同意の取得方法としては、対象となる労働者全員に対して個別に同意を取得する必要があり、衛生委員会等での合議による包括的な同意は認められない。
ウ. ストレスチェックの実施は、事業者に課せられた義務であると同時に、全ての労働者に受ける義務があることを周知することが重要である。
エ. 衛生委員会の議事は、開催の都度その概要を労働者に周知し、議事録を3 年間保存することとされている。

解答:ウ

ア.正しい。心の健康に関する情報は機微な情報であることに留意し、実施方法から記録の保存に至るまでストレスチェック制度における労働者の個人情報が適切に保護されるような体制の構築が必要となる。ストレスチェックに関与する産業保健スタッフならびに事務職についても個人情報保護等についての教育啓発、その方法も検討しておく必要がある。
イ. 正しい。記述の通り。
ウ. 誤 り。ストレスチェックは、事業者に課せられた義務であり、労働者において受検は強制ではないことを周知しなければならない。その上で、なるべく全ての労働者が受けることが望ましいことを周知することが重要である。
エ. 正しい。 労働安全衛生規則23条3項4項において、事業者は、衛生委員会の開催の都度、遅滞なく、委員会における議事の概要を労働者に周知させなければならず、その議事録は3年間保存することとされている。

問題17.
ストレスチェックの調査票の質問項目に関する【問題文A】から【問題文C】の内容として適切なものを、以下のアからエまでのうち1つ選びなさい。
【問題文A】職場における当該労働者の心理的な負担の原因に関する「仕事のストレス要因」を質問項目に含むことが必要である。
【問題文B】心理的な負担による心身の自覚症状に関する「心身のストレス反応」を質問項目に含めてはならない。
【問題文C】当該労働者の職場、職種に対する適性などを判断するための「適性検査」を質問項目に含めてはならない。
ア.Aのみ誤っている。
イ.Bのみ誤っている。
ウ.Cのみ誤っている。
エ.すべて正しい。

解答:イ

A.正しい。ストレスチェックの調査票に含めなければならない項目は、労働安全衛生規則52条の9で定められており、職場における当該労働者の心理的な負担の原因に関する項目である「仕事のストレス要因」は含まれている。
B.誤 り。同上では、心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目である「「心身のストレス反応」は含まれている。
C.正しい。同上では、当該労働者の職場、職種に対する適性などを判断するための項目である「適性検査」は含まれていない。ストレスチェックは「性格検査」や「適性検査」を目的とするものではないことから、労働安全衛生法に基づくストレスチェックと銘打って、「性格検査」や「適性検査」そのものを実施することは不適当とされている。
以上により、問題文Bは誤りで、A、Cは正しい。従って、正解はイとなる。

問題18.
衛生委員会に関する以下のアからエまでの記述のうち、適切ではないものを1つ選びなさい。
ア. 衛生委員会のメンバーは事業者が指名する。
イ. 衛生委員会の議長として、産業医1名を指名しなければならない。
ウ. 衛生委員会のメンバーとして、衛生管理者1名以上を指名しなければならない。
エ. 衛生委員会は毎月1回以上開催しなければならない。

解答:イ

ア.正しい。記述の通り。
イ. 誤 り。産業医は、議長とは別に1名以上指名しなければならない。議長は、総括安全衛生管理者またはそれ以外の者で、当該事業場において事業の実施を統括管理するもの若しくはこれに準ずる者1名が指名される。
ウ. 正しい。記述の通り。
エ. 正しい。 記述の通り。

問題19.
保存の措置を講ずるよう事業者に課せられた、ストレスチェックの記録の内容として適切ではないものを、以下のアからエまでのうち1つ選びなさい。
ア. 受検者が記入・入力した調査票原票
イ. 個人のストレスチェックのデータ
ウ. 高ストレスに該当するかどうかを示した評価結果
エ. 面接指導の対象者か否かの判定結果

解答:ア

厚生労働省の「ストレスチェック制度実施マニュアル」で示された、保存が必要な個人のストレスチェック結果の記録の内容は以下の通りである。
①個人のストレスチェックのデータ
個人ごとの検査結果を数値、図表等で示したもの。調査票の各項目の点数の一覧又は、個人のストレスプロフィールそのものでも差支えない。
②ストレスの程度(高ストレスに該当するかどうかを示した評価結果)
③面接指導の対象者か否かの判定結果
受検者が記入・入力した調査票原票は必ずしも保存しておく必要はないとされている。

問題20.
面接指導の結果についての就業上の措置に関する以下のアからエまでの記述のうち、適切ではないものを1つ選びなさい。
ア. 面接指導を実施した医師が、事業場外の精神科医や心療内科医である場合は、事業場で選任されている産業医からも、面接指導を実施した医師の意見を踏まえた意見を聴くことが適当である。
イ. 事業者が医師から意見を聴くに当たっては、就業上の措置の必要性の有無及び講ずべき措置の内容その他の必要な措置に関する意見を聴くものとし、具体的な措置としては労働時間の短縮などの就業制限や、休業が挙げられる。
ウ. 職場環境の改善に関する意見は、人事労務管理に関わるものが多いため、人事労務担当者と連携して対応することが重要であり、上司のパワーハラスメントに問題がある場合など、情報管理も含めた慎重な対応が必要である。
エ. 事業者は、面接指導を実施した医師から、遅くとも3ヶ月以内には意見を聴取する必要がある。

解答:エ

ア.正しい。面接指導を実施した医師が、事業場外の精神科医や心療内科医である場合など事業場で選任されている産業医以外の者であるときは、必ずしも労働者の勤務状況や職場環境など、当該事業場の状況を把握していないことも考えられるので、事業場で選任されている産業医からも、面接指導を実施した医師の意見を踏まえた意見を聴くことが適当とされている。
イ. 正しい。事業者が医師から意見を聴くに当たっては、就業上の措置の必要性の有無及び講ずべき措置の内容その他の必要な措置に関する意見を聴くものとされている。具体的な措置としては労働時間の短縮、出張制限、作業の転換などの就業制限や、休暇、休職など一定期間勤務させない措置が挙げられる。
ウ. 正しい。職場環境の改善に関する意見は、人事労務管理に関わるものが多いため、人事労務担当者や管理監督者とも連携して対応することが重要である。また、上司のパワーハラスメントなど、職場の人間関係に問題があることも考えられるので、情報管理も含め人事労務担当者と連携した慎重な対応が必要になる。
エ. 誤 り。 事業者は、面接指導を実施した後、遅滞なく意見を聴く必要があり、遅くとも1月以内には聴くべきとされている。ただし、労働者のストレスの程度等の健康状態から緊急に就業上の措置を講ずべき必要がある場合には、可能な限り速やかに意見聴取が行われる必要がある。

【2019年5月24日UP】問題21~問題40を追加で公開しました。

■以下はストレスチェックに関する問題である。正しい場合にはアを、誤っている場合にはイを選択してください。
問題21:ストレスチェックとは、精神的な不調の内容を把握するための検査のことである。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題22:ストレスチェックは、労働者がメンタルヘルス不調となることを未然に防止する「一次予防」を主な目的としている。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題23:受検した労働者本人の同意があれば、事業者はストレスチェックの結果を入手してもよい。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題24:労働者が事業者に面接指導を希望することを申し出た時点で、ストレスチェック結果の事業者への提供に同意したとみなされる。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題25:面接指導を実施した医師が、その結果を事業者に提供するに当たっては、診断名、検査値もしくは具体的な愁訴の内容等を提供しなければならない。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題26:実施者は労働者に対して、面接指導の申出の勧奨を行うことができないため、事業場において面接指導が必要と判断された労働者ができるだけ面接指導を申し出るような環境づくりが重要となる。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題27:ストレスチェック制度における労働基準監督署への実施状況の報告については、事業場ごとに、管轄の労働基準監督署まで提出する必要があり、本社でまとめて報告することはできない。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題28:面接指導の結果の記録を保存する際には、実施年月日、面接指導対象者の氏名、その者に対する診断名と検査値、心理的な負担の状況等を記録しなければならない。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題29:事業者は、個人のストレスチェック結果を知る場合には当該労働者の同意が必要であり、集団ごとの集計・分析の結果についても、いかなる場合でも労働者の同意を得なければ当該結果を確認することはできない。
ア. 正しい         イ. 誤っている
問題30:派遣先事業者が集団ごとの集計・分析を行うことを目的として派遣労働者に対してもストレスチェックを実施した場合において、ストレスチェックを受けないことを理由として、当該派遣労働者の変更を求めることは、不利益な取扱いとして禁止されている。
ア. 正しい         イ. 誤っている

解答

問題21:誤 り。「精神的な不調の内容」が誤りで、正しくは「心理的な負担の程度」である。労働安全衛生法第66条の10には「事業者は、(中略)心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。」とあり、この条文に基づき平成27年12月から50人以上の労働者がいる会社に実施が義務づけられたのが、「ストレスチェック」である。
問題22:正しい。ストレスチェック制度は、「労働者のストレスの程度を把握し、労働者自身のストレスへの気付きを促すとともに、職場改善につなげ、働きやすい職場づくりを進めることによって、労働者がメンタルヘルス不調となることを未然に防止すること(一次予防)を主な目的としたもの」(厚生労働省「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル(以下「実施マニュアル」)」P.4)とされている。
問題23:正しい。事業者へのストレスチェック結果の提供について労働者の同意が得られた場合には、実施者は、事業者に対して当該労働者に通知する情報と同じ範囲内の情報についてストレスチェック結果を提供することができるものとされている。
労働安全衛生法66条の10第2項では、ストレスチェックの結果の通知について「当該医師等は、あらかじめ当該検査を受けた労働者の同意を得ないで、当該労働者の検査の結果を事業者に提供してはならない。」としている。
問題24:正しい。厚生労働省の「ストレスチェック指針」では、「ストレスチェックを受けた労働者が、事業者に対して面接指導の申出を行った場合には、その申出をもってストレスチェック結果の事業者への提供に同意がなされたものとみなして差し支えないものとする。」としている。(「実施マニュアル」P.105-106)
問題25:誤 り。面接指導を実施した医師は、規則52 条の18 第2項に規定する面接指導結果に関する情報を事業者に提供するに当たっては、必要に応じて情報を適切に加工することにより、当該労働者の健康を確保するための就業上の措置を実施するため必要な情報に限定して提供しなければならないこととし、診断名、検査値若しくは具体的な愁訴の内容等の生データ又は詳細な医学的情報は事業者に提供してはならないものとされている。(「実施マニュアル」P.81)
問題26:誤 り。ストレスチェックの結果、高ストレス者として選定され、面接指導を受ける必要があると実施者が認めた労働者のうち、面接指導の申出を行わない労働者に対しては、労働安全衛生法規則52条の16第3項の規定に基づき、実施者が、申出の勧奨を行うことが望ましい(ストレスチェック指針「7 ストレスチェックの実施方法等」(4)イ(ア))。
また、事業場において面接指導が必要と判断された労働者ができるだけ面接指導を申し出るような環境づくりが重要となる。
問題27:正しい。労働基準監督署への報告については、事業場ごとに、管轄の労働基準監督署まで提出する必要があるため、本社でまとめて報告することはできない(厚生労働省「ストレスチェック制度関係Q&A」Q19-7)。
問題28:誤 り。診断名と検査値については、面接指導の結果の記録に含めてはならない。面接指導を実施した医師は、当該労働者の健康を確保するための就業上の措置を実施するため必要最小限の情報に限定して事業者に情報を提供する必要があり、診断名、検査値、具体的な愁訴の内容等の生データや詳細な医学的な情報は事業者に提供してはならないとされている。
問題29:誤 り。事業者は、個人のストレスチェック結果を知る場合には当該労働者の同意が必要であるが、集団ごとの集計・分析の結果については、ストレスチェック結果を把握できるものではないことから、10人未満における集団分析結果など個人を特定できるおそれのある場合を除き、労働者の同意がなくても当該結果を確認することができる(ストレスチェック指針「11 ストレスチェック制度に関する労働者の健康情報の保護」(4)ア)。
問題30:正しい。派遣先事業者による派遣労働者に対する不利益な取扱いについては、一般的に合理的なものとはいえないため、派遣先事業者が集団ごとの集計・分析を行うことを目的として派遣労働者に対してもストレスチェックを実施した場合において、ストレスチェックを受けないことを理由として、当該派遣労働者の変更を求めることを行ってはならない(「実施マニュアル」P.112~115)。

■次の問いに対応するものを、各選択肢(ア~エ)から1つ選びなさい。

問題31.
ストレスと職場のメンタルヘルスに関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア. ストレスが大きくなると、心やからだ、日常の行動面に変化が現れるが、心理的な側面での変化には、抑うつ感、意欲や集中力の低下、おっくう感、イライラ感・おこりっぽくなる、不安感、緊張感などが挙げられる。
イ. 適度なストレスは、仕事や勉強の能率をあげたり、心地よい興奮や緊張を与える効果があることから、すべてのストレスが有害というわけではないとされている。
ウ. メンタルヘルスケアは、「ラインによるケア」、「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」及び「事業場外資源によるケア」の「3つのケア」が継続的かつ計画的に行われることが重要であるとされている。
エ. 職場におけるメンタルヘルス対策としては、上司が部下の「いつもとの違い」に注意をはらい、労働時間管理など職場の環境調整に留意するとともに、必要に応じて、セルフチェックの実施を促し相談対応をしたり、問題が感じられた場合には、専門家へつなぐ等適切な対応が行われることも必要である。

解答:ウ

メンタルヘルスケアは、「セルフケア」、「ラインによるケア」、「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」及び「事業場外資源によるケア」の「4つのケア」が継続的かつ計画的に行われることが重要である。
セルフケアとは、労働者自らが行うストレスへの気づきとその対処及び自発的な健康相談、ストレスの予防のことであり、セルフケアにはストレスチェックの活用も有用とされている。

ア.正しい。記述の通り。
イ. 正しい。ストレスといっても全てが有害なわけではなく、適度なストレスは心を引き締めて、仕事や勉強の能率をあげたり、心地よい興奮や緊張を与えるとされている。
エ. 正しい。 メンタルヘルス対策の中で、管理監督者の役割は重要とされており、これが前述の「ラインによるケア」である。

問題32.
ストレスチェックの実施体制に関する【問題文A】から【問題文C】の内容として正しいものを、以下のアからエまでのうち1つ選びなさい。
【問題文A】「ストレスチェック制度担当者(実務担当者)」には、労働者の解雇等に関して直接の権限を持つ監督的地位にある者は従事できない。
【問題文B】「ストレスチェック制度実施事務従事者」には、労働者の解雇等に関して直接の権限を持つ監督的地位にある者は従事できない。
【問題文C】「事業者」は、ストレスチェック制度の実施責任を負う。
ア.Aのみ誤っている。
イ.Bのみ誤っている。
ウ.Cのみ誤っている。
エ.すべて正しい。

解答:ア

A.誤 り。事業者は、ストレスチェック実施者との連絡調整及び実施計画に基づく実施の管理等の実務を担当する者を指名することが望ましく、当該実務担当者は、ストレスチェックの実施そのものを担当する実施者及びその他の実施事務従事者とは異なり、ストレスチェック結果等の個人情報を取り扱わないため、労働者の解雇等に関して直接の権限を持つ監督的地位にある者を指名することもできる。(「実施マニュアル」P.23-24)
B.正しい。記述の通り
C.正しい。「ストレスチェック制度の実施責任主体は事業者であり、事業者は制度の導入方針を決定・表明します。」(「実施マニュアル」P.8)

問題33.
ストレスチェック制度の事務の中で、人事に関して直接の権限を持つ監督的地位にある者が従事できない事務を、以下のアからエまでのうち1つ選びなさい。
ア. ストレスチェックの実施日時や実施場所等に関する実施者との連絡調整
イ. 調査票の配布
ウ. ストレスチェック結果の封筒への封入
エ. ストレスチェックを受けていない労働者に対する受検の勧奨

解答:ウ

人事に関して直接の権限を持つ監督的地位にある者が従事することができない事務は、ストレスチェックの実施に直接従事することと、労働者の健康情報を取扱う事務である。肢ウの「ストレスチェック結果の封筒への封入」は、労働者の健康情報を取扱う事務にあたり、監督的地位にある者は従事できない。
肢ア、イ、エの事務は、直接ストレスチェックの結果を取扱わないため、人事権を持つ者でも従事することができる。(「実施マニュアル」P.26)

問題34.
ストレスチェックの実施方法に関する以下のアからエまでの記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
ア. ストレスチェックの調査票の内容は、事業者の提案や助言、衛生委員会の調査審議を経て、実施者が決定する。
イ. ストレスチェックは、一般定期健康診断と同時に実施してもよい。
ウ. ストレスチェックを1年以内に複数回実施することや、一般にストレスが高まると考えられる繁忙期に実施することは認められない。
エ. 労働者が、事業者の指定した実施者でない「かかりつけ医」等で受検したいという場合、ストレスチェックの代替とみなしてもよい。

解答:イ

ストレスチェックを一般定期健康診断と同時に実施することは禁止されていない。ただし、ストレスチェックには労働者に検査を受ける義務がないこと、検査結果は本人に通知し、本人の同意なく事業者に通知できないことに留意した方法、両者は別物であることを明確にする方法をとらなければならない。(「実施マニュアル」P.30)

ア.誤 り。ストレスチェックの調査票の内容は、実施者の提案や助言、衛生委員会の調査審議を経て、事業者が決定する。(「実施マニュアル」P.34)
ウ.誤 り。ストレスチェックを1年以内に複数回実施することや、一般にストレスが高まると考えられる繁忙期に実施することに関しては、衛生委員会等での調査審議により、労使で合意すれば可能である。(「実施マニュアル」P.29)
エ. 誤 り。 健康診断と異なり、ストレスチェックについては、事業者が指定した実施者以外で受けるという手続きは規定されていない。このため、事業者が指定した実施者以外で受けた場合、ストレスチェックを受けたことにはならない。
(厚生労働省「ストレスチェック制度関係Q&A」Q3-5)

問題35.
ストレスチェック実施者からの労働者に対する通知の内容に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア. 個人ごとのストレスの特徴や傾向を数値、図表等で示したものであるストレスプロフィールは必ず通知しなければならない。
イ. セルフケアのためのアドバイスは必ず通知しなければならない。
ウ. 面接指導の対象者か否かの判定結果は必ず通知しなければならない。
エ. 高ストレスに該当するかどうかを示した評価結果は必ず通知しなければならない。

解答:イ

厚生労働省の「実施マニュアル」では、実施者から労働者に対し、以下の事項を通知することが記されている。
このうち、①~③については、必ず通知しなければならないものであり、イ及びウは通知することが望ましいものとされている。
ア.個人のストレスチェック結果

①個人のストレスプロフィール(個人ごとのストレスの特徴や傾向を数値、図表等で示したもの。次の3 つの項目ごとの点数を含むことが必要。)
・職場における当該労働者の心理的な負担の原因に関する項目
・当該労働者の心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目
・職場における他の労働者による当該労働者への支援に関する項目

②ストレスの程度(高ストレスに該当するかどうかを示した評価結果)

③面接指導の対象者か否かの判定結果

イ. セルフケアのためのアドバイス。
ウ. 事業者への面接指導の申出方法(申出窓口)。
※アで面接指導の対象とされた者に限る。
(「実施マニュアル」P.50)

問題36.
ストレスチェックの結果に基づく面接指導の実施方法に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア. 面接指導において、実施者は当該労働者の労働時間、業務の内容等について事前に事業者から情報を入手しておく必要がある。
イ. 面接指導において、実施者はストレスチェック結果をもとに、当該労働者の抑うつ症状等について把握する必要がある。
ウ. 当該労働者が、実施者の質問に対してその範囲を超えて面接指導に不必要な個人情報まで話した場合に、聴取した内容のうち事業者に報告したほうがよいと判断した内容がある場合には、面接の最後に、対象者の同意を得ることが必要である。
エ. 面接指導において、メンタルヘルス不調者を把握した場合、実施者はうつ病等の診断を行う必要がある。

解答:エ

面接指導による評価は、あくまでもセルフケアの指導・助言と専門医療機関への受診勧奨の要否を判定するにとどまり、うつ病等の診断を行うものではない。面接指導の結果によっては、専門医療機関への受診を勧め、必要であれば、紹介状を作成する。
(「実施マニュアル」P.73)

問題37.
ストレスチェック制度の実施における留意事項に関する【問題文A】から【問題文C】の内容として正しいものを、以下のアからエまでのうち1つ選びなさい。
【問題文A】就業規則においてストレスチェックの受検を義務づけ、受検しない労働者に対して懲戒処分を行うことは、認められない。
【問題文B】事業者は、本人の同意により提供された個人のストレスチェック結果をもとに、医師の面接指導を経ずに、配置転換等の就業上の措置を講じても構わない。
【問題文C】ストレスチェック結果の取り扱いは、医師等のストレスチェックの実施者の指示により行うものであり、所属部署の上司等の指示を受けて、その結果を漏らしたりしてはならない。
ア.Aのみ誤っている。
イ.Bのみ誤っている。
ウ.Cのみ誤っている。
エ.すべて正しい。

解答:イ

A.正しい。記述の通り
B.誤 り。本人の同意により事業者に提供された個人のストレスチェック結果をもとに、医師の面接指導を経ずに、事業者が配置転換等の就業上の措置を講じることは、認められない。
個人のストレスチェック結果に基づく面接指導の結果を踏まえて事業者が講じる措置の中には、労働者にとって不利益となりうるものの、それ以上に労働者の健康確保の必要性が高いなど、措置の内容によっては合理的な取扱いである場合も考えられる。この場合、事業者が、面接指導の結果を踏まえて何らかの就業上の措置を講じるに当たっては、その面接指導の結果に基づき、必要な措置について医師の意見を聴取するという法定の手続きを適正に取った上で、措置を講じる必要があり、こうしたプロセスを経ずに就業上の措置を講じてはならない。(「実施マニュアル」P.101)
C.正しい。事業者が、労働者の解雇、昇進又は異動の人事を担当する職員(当該労働者の解雇、昇進又は異動に直接の権限を持つ監督的地位にある者を除く。)をストレスチェックの実施の事務に従事させる場合には、ストレスチェックの実施の事務は実施者の指示により行うものであり、実施の事務に関与していない所属部署の上司等の指示を受けてストレスチェックの実施の事務に従事することによって知り得た労働者の秘密を漏らしたりしてはならないことを、当該職員に周知させなければならないものとされている。(「ストレスチェック指針」P.13)

問題38.
ストレスチェックの結果の見方に関する次の文章中の(  )に入る語句の組合せとして最も適切なものを、以下のアからエまでのうち1つ選びなさい。

調査票において、「ストレスによっておこる心身の反応」の6つの尺度の中では、「( a )」はストレスの程度が比較的低い段階でも認められ、次に「身体愁訴」や「イライラ感」や「疲労感」、ついで「( b )」が続き、「( c )」がストレスの程度が最も高い段階でみられる症状であることが分かっている。従って、労働者のストレス状況を観察する場合には「 (b) 」「(c)」に着目し、「 (b) 」「(c)」の高い労働者に特に注意していく必要がある。

ア.a.抑うつ感 b.活気の低下 c.不安感
イ.a.不安感 b.活気の低下 c.抑うつ感
ウ.a.活気の低下b.抑うつ感 c.不安感
エ.a.活気の低下b.不安感 c.抑うつ感

解答:エ

●調査票における結果の解釈にあたって
調査票において、「ストレスによっておこる心身の反応」の6つの尺度の中では、「活気の低下」はストレスの程度が比較的低い段階でも認められ、次に「身体愁訴」や「イライラ感」や「疲労感」、ついで「不安感」が続き、「抑うつ感」がストレスの程度が最も高い段階でみられる症状であることが分かっている。従って、労働者のストレス状況を観察する場合には「不安感」「抑うつ感」に着目し、「不安感」「抑うつ感」の高い労働者に特に注意していく必要がある。
(出典:「実施マニュアル」P.41)
a=活気の低下、b=不安感、c=抑うつ感である。従って、正解はエとなる。

問題39.
ストレスチェックにおける面接指導の実施方法に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア. 面接指導を実施する場所については、秘密が厳守されるよう配慮する必要があるので、事業場から離れた閉鎖性の高い場所を選ぶことが推奨される。
イ. 面接指導の事前準備として、本人や人事担当者等から、職場巡視における職場環境の状況に関する情報など、必要な情報を収集しておく必要がある。
ウ. 面接指導の手段は、ICTによるものではなく、原則として対面で実施する。
エ. 面接指導において、職場内環境がストレス要因となっている場合には、対象者のストレスの要因となる因子について傾聴し、その原因について特定することが必要となる。

解答:ア

ア.誤 り。面接指導を実施する場所については、秘密が厳守されるよう配慮する必要がある。周囲の目を気にせず、リラックスして受けることができる場所を選定し、事業場外で実施する場合も、業務に支障をきたさないよう、事業場から遠くない場所を選定する。閉鎖性のあまりにも高い場所は、トラブルの誘因となる可能性があり推奨できないとされている(「実施マニュアル」P.71)。
イ. 正しい。面接指導の事前準備として、本人や人事等から、職場巡視における職場環境の状況に関する情報など、必要な情報を収集しておく必要がある。また、当該得られた情報とストレスチェック結果に乖離があるかどうかにも留意する。
ウ. 正しい。面接指導は、医師が原則として対面で実施することが必要となる。ただし、ICTを活用することに合理的な理由がある場合など一定の条件を満たした場合、事業者の判断でICTを活用した面接指導を実施することも可能と考えられている。
エ. 正しい。 面接指導において、職場内環境がストレス要因となっている場合には、対象者のストレスの要因となる因子について傾聴し、その原因について特定することが必要となる。なお、労働者自身が解決できない職場環境が問題となっているのであれば、面接指導を行う医師等が職場で取り組むべき課題として対応することとなる。

問題40.
ストレスチェック結果に基づく集団ごとの集計・分析に関する以下のアからエまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア. 事業者は、ストレスチェック結果の集団ごとの集計・分析結果を勘案し、その必要があると認めるときは、当該集団の労働者の実情を考慮して、当該集団の労働者の心理的な負担を軽減するための適切な措置を講ずるよう努めなければならない。
イ. ストレスチェック結果の集団ごとの集計・分析の具体的な方法は、国が標準的な項目として示す方法によることが適当であるが、独自の項目を用いて集計・分析方法を定めてもよい。
ウ. ストレスチェック結果の集団ごとの集計・分析結果は、その集団の人数に関わらず、労働者の同意を取らなければ実施者から事業者に提供してはならない。
エ. ストレスチェック結果の集団ごとの集計・分析の結果は、対象となる集団の責任者の評価につながり得る情報であり、当該責任者に不利益が生じるおそれもあるため、事業場内で制限なく共有することは不適当である。

解答:ウ

「その集団の人数に関わらず」が誤りである。
ストレスチェック結果の集団ごとの集計・分析結果は、個人ごとの結果を特定できないため、労働者の同意を取らなくても、実施者から事業者に提供してもよい。ただし、集計・分析の単位が10 人を下回る場合には個人が特定されるおそれがあることから、原則として、集計・分析の対象となる労働者全員の同意がない限り、集計・分析結果を事業者に提供してはならない。(「実施マニュアル」P.84)

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